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2017.04.13

ワイン&グルメ展

 日本で最も重要なワイン展示会のひとつ、『ワイン&グルメ』が東京ビッグサイトで開催されています(4月12日から14日)。

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 ドイツ、ポルトガル、ジョージア、スペイン、イタリアは積極的に出展しており、特にドイツは賑わっているように見受けられました。

 短い時間でしたが、興味深いワインに出会えました。

 まずはジョージア。写真は黒海沿岸の大都市BatumiがあるAdjara地方のチュハヴェリ品種のロゼです。クヴェヴリ発酵、熟成されています。黒海沿岸ワインらしいしっとり感やおだやかさが素晴らしいですし、クヴェヴリ発酵ならではの厚み、立体感、旨みがあり、洗練とパワー感の両立が見事です。みそ味の鍋料理に合わせたら最高だと思います。

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 このワインを造った
Uzadoワイナリーの当主イラクリ・トゥルマニゼさんによれば、ジョージアのクヴェヴリによる醸し発酵の利点のひとつは、フィルターなしでも清澄度の高いワインが得られること、だそうです。「クヴェヴリの底には果皮が溜まる。クヴェヴリの形状ゆえにワインが自然に対流し、果皮の中をワインが通っていく時に果皮がフィルターの役目をする。果皮がなければ細かい粒子がそのまま戻ってワインはいつまでも濁っている。そこでフィルターをかければワインの味が弱くなる」。なるほど、確かにそうですね。勉強になりました。

 ちなみにこのワイナリーのツィナンダーリもすっきりとして上品で、繊細な硬質感のある心地よいミネラルと、伸びあがる余韻があり、改めてツィナンダーリっていいな、と思いました。毎度毎度言ってますが、ツィナンダーリとツヴィシは私が大好きな白です。このUzadoワイナリーに限らず、多くのワイナリーが高品質のワインを造っていることを、こうした展示会で確認していただきたいと思います。

 ジョージア国立ワイン庁マーケティング&PR部門長イラクリ・チョロバルギアさんによれば、日本におけるジョージアワインの売り上げは昨対3割増。「分母が小さいから」と言うものの、すごい伸びです。もっともっと伸びてしかるべきでしょう。フランスワイン的な味わいから自由になり、国際ブドウ品種名でワインを選ぶのではなく、味わいそのものに着目して飲むなら、ジョージアワインがどれほど代替不可能な存在なのかが分かります。

 イラクリさんに「なぜ中国がウクライナを抜いて第二の輸出国になったのでしょう」と聞いたら、ひとつの理由は「ソ連からの馴染みで、ジョージアの認知度が高い」ことですが、もうひとつは「国のお金が出てジョージアワインショップを作り、そこを拠点としてネット販売をしたこと」。ジョージアワインのアンテナショップ、、、、いいですね!

 

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 スペインではこの写真のリオハが興味深いものでした。産地はリオハ・バハです。しかしリオハ・バハ味がしません。なぜなら畑はリオハ最高標高地点800メートルにあるからです。涼しげで、リオハ・アラヴェサのような味。こういうバハもあるのだと初めて知りました。同じワイナリーのリベラ・デル・デュエロも秀逸。レゼルバは「真っ白な石灰質土壌の畑」だそうです。ロケーションを聞くと、「かのゴールデントライアングルの中」。いい土地のリベラ・デル・デュエロは、飲んだ瞬間「まいりました」と言いたくなる風格、濃密な気配、余裕のパワーがあって、やっぱりすごいですね。



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 スペインでは他に、写真のラ・マンチャ産のオーガニック・テンプラニーリョが、ソフトで丸く軽やかで、日常ワインとして好適な特性を持っていると思いました。テンプラニーリョは基本的にツンツンするところのないやさしい性格の品種ですから、家庭でふつうの人がふつうに飲むのにふさわしいと思っています。ワインの味が強すぎるのは料理を壊してしまうからよくありません。家庭料理ならなおさら味付けが淡泊でしょうから(そうするべきですね、健康上の理由から)、がっつりしたカベルネ的ワインより、ふんわりしたテンプラニーリョ的ワインがもっともっと認知され、飲まれるようになってもらいたいと思います。

 

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