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2019.07.05

アズマコーポレーションの試飲会

銀座で行われたアズマコーポレーションのカジュアル価格ワインの試飲会。探していたのは1000円台のフランスワイン。チョイスは多くない。薄くて単調なワインではしかたない。アズマの社員の方は、「最近は客単価を上げようと、3000円から4000円のワインが多くなった」と言っていたが、レストランの客単価がそんなに上がっているわけもなく、一般のお客さんのワインへの支出額がそんなに増えたとも思えない。とにかく最近はフランスワインが高い。スペインやポルトガルに流れてしまうのもわかる。

 

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その中でおすすめは写真の2本。ラングドックのプリウレ・フォン・ジュヴェナルのカバルデス2016年(1890円)と、南ローヌのドメーヌ・ラ・ガントランディ・オリヴィエ・キュイエラのVDFサン・レジェ2018年(1540円)。カバルデスは牛肉ステーキ向け、南ローヌは冷やして魚料理にもいいし、豚ひき肉料理にもいいだろう。私は、下半身が弱くて質感の厚みと大きさとパワーに欠けるようなワインは好きではないが、そしていつも言っているように早摘みワインは評価しないが、この2本は大丈夫。価格を思えば、土地とブドウのポジティブなエネルギーがあり、酸とタンニンが熟していてなめらかで、形が立体的で、十分な密度感を余韻まで保つ。本当ならそんなことは常識で最低限の条件だろうと言いたい。しかし現在では大半のプロが早摘みワインを、酸がいい、フレッシュだ、エレガントだ、きれいだ、飲み飽きない、と、誰もが同じ紋切り型の言葉で薄くて酸っぱくて腰高で小さいワインを絶賛するので、世の中そういうワインばかり。困った状況だ。ワインでまず着目すべきは酸ではなく、エネルギー感であり立体感だ。

 

ちなみにかっちりとした酸のあるピクプール・ド・ピネが欲しいなら、アズマのドメーヌ・ド・ラ・グランジェットはお勧め。最近のピクプールは概してソフトで酸が少ない中で、これは希少。値付けは極めて良心的。このドメーヌの畑は石灰が強く、地質年代が白亜紀だからこういうかっちりとした酸になるので、早摘みゆえではない。そこが魅力だ。産地全体で圧倒的に農薬使用が少なくなったから、昔のピクプール・ド・ピネのような苦み、えぐみがないのもいい。久しくピクプールを飲んでいないなら、このワインの最新ヴィンテージを飲んで、産地の品質向上を実感してほしい。

 

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