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2019.11.19

ハンガリーワイン試飲会

東京プリンスホテルで行われたハンガリーワイン試飲会。おすすめは写真のワイン。ケクフランコシュは当然素晴らしい。オーストリアのブラウフレンキッシュよりさらっと流す感じで、これはこれで魅力的だ。微甘口でソフトで、重心が低く、かつ火山性と石灰(ここには珍しく石灰がある)のミネラルを豊富に備えたハールシュレヴェリュは、特にその2400円という値段を思えば、特におすすめしたい。甘口は写真のエデーシュ・サモロドニの2016年(写真は2017。間違えた)が良い。デカンター97点は決してウソではない。生産者に値段を聞くと8414円(妙に半端な数字は、現地価格17900フォリントを換算したものだろう)。サモロドニでこの値段(輸入されたらいくらに?)とは高くなったものだが仕方ない。なんと言っても畑はガッチリしたベチェックと酸が軽やかで繊細なキライの二つの最上のクリュ。この組み合わせは最強だ。

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しかしハンガリーは他の産地と比べて若干進歩が遅くないだろうか?よく分からないカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロが多すぎる。テロワールのポテンシャルはローマ帝国だって知っていたのに、それが十全に生かされているとは言いがたい。テロワールだけではワインにならず、そこに正しい品種を植え、正しい造りをし、正しいマーケティングをして正しい顧客に届けねば、せっかくの偉大すぎるほど偉大なテロワールが無駄になる。例えばヴィラニーのカベルネ・フランが素晴らしいのは常識だ(今回ももっとプッシュすべきだと思った)が、この品種の歴史は聞けば最近のことらしく、それ以前はブレンドだったと。本当にボルドー品種の単一品種ワインでいいのだろうか。それが本当にハンガリーの赤ワインの未来を担うのか。東欧諸国はいまどこも大変に頑張っている。このままではハンガリーは置き去りにされる危険がある。そして相変わらず、トカイの甘口ばかりが目立つ。トカイの甘口がいいのは分かっているが、出品されていたアスーは24000円だった。市場は極めて小さい。そこだけにハンガリー全体の名声を依存させていいわけがない。知ってのとおり私は昔からフルミントファン、ブラウフレンキッシュファンだ。だからこそハンガリーの歩みの遅さにもどかしい思いをしている。

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